こんにちは、atabowsです。
現在、atabowsは高リスク資産投資のカテゴリーにて、FXのスワップ運用とFX・CFDのリピート運用を行っています。
2006年にFXを始めてから十数年が経ち、試行錯誤の末2022年から現在のスタイルに落ち着きました。各運用スタイルの投資方針やKPIについては、別のブログで詳しく解説していきます。
本ブログのメインパートであるFX・CFDは、趣味と実用を兼ねた運用ですが、今後労働収入からの資金投入は予定していません。労働収入から確保した資金は、老後の生活資金やサイドFIREやバリスタFIREといったナントカFIRE(atabowsはxFIREと呼んでいます)用の投資に充てていきます。
一方で、増えた資産はいつか取り崩しステージを迎えます。「足りなかった」はもちろん避けたいですが、「亡くなる時が一番リッチだった」も少しさみしい。つまり資産形成と同じくらい“活用”も大事。
そこでatabowsは、資産の活用計画として「バケツ戦略」に着目しました。
この戦略の有効性を、本番前に模擬的に検証していくのがこのシリーズの目的です。
そこで当ブログでは、以下3本立てで毎月の運用実績を分析していきたいと思います。

というわけで今回は、バケツ戦略の検証として、25年6月の基礎生活費における資産のカバー状況について報告したいと思います。
関連する記事に関しては、以下のリンクを参照してください。
それでは、本稿の目次は以下となります。
はじめに
atabowsの基礎情報として、2029年に55歳になること、かつ予定では第2子のyuka(アイキャッチ画像でへっぴり腰でラクダに乗っている子)が大学を卒業する年を迎えます。この年迄にバケツ戦略でいうところの20年分の資産形成を達成させることを目標としています。
バケツ戦略の考え方については、以下のブログを参照してください。
検証ルール
それでは、検証ルールについて説明します。本検証は、あくまで本番の取り崩し前の模擬段階ということで、一部本番とは異なるルールも適用します。
- バケツの大きさ:取崩し開始後に想定される生活費(以下、想定生活費)の1年分を原単位とする
- 毎月の支出:現時点における基礎生活費(≠想定生活費)とする
- 基礎生活費:水道光熱費、住居費(含む固定資産税)、通信費、保険料(掛け捨て医療保険のみ)、食費・日用品費、交通費(カーシェアリング代)、家電製品費とする
このルールにて収支の確認を行い、来るべき取り崩し開始時期にスムーズに運用開始できるよう検証していきます。
基礎生活費の推移
まずは、基礎生活費について確認していきます。今回の検証では、生活費全体ではなく基礎生活費を疑似取り崩し対象としています。その理由は以下の通りです。
- 検証対象外の支出:資産取り崩し開始時期には不要
- 子供たちの学費や生活費
- atabowsの私的年金の積み立て費用
- 現状の生活費の特徴:将来的には減額方向に向かい、そこからゆとり費を含んだ生活費全体をカバー
- 食費・日用品費にも子供たちの分が含まれている
- 会社員として必要な交際費や被服代等の必要経費も含まれている
それでは、基礎生活費の推移を見ていきましょう。取崩し開始後の想定生活費を100%としています。
平均値は直近1年間の平均となります。

- 今月の基礎生活費:想定生活費の110%
- 直近1年平均:103%
固定費の見直しを一定程度終えており、基礎生活費に一部ゆとり費(外食や娯楽費)が含まれてはいるものの、平均+10%の水準なら許容範囲内と判断しています。
今後も実績を蓄積しながら、将来的には想定生活費そのものの見直しも検討していきます。
収支の検証
次に、収支の検証を行います。こちらはウォーターフォール形式で確認します。基礎生活費(=支出100%)に対して、各資金源がどれだけカバーできたかを分析します。
グラフの構成ですが、今月の支出(基礎生活費)をグレーで表します。この支出を補う項目として、FXやCFD等から実際に得たフロー収入(税引き後の手取り額)を青色で示します。また、低リスク資産として、NISAをはじめとしたインデックス投資から得た運用益(増減)をオレンジで示します*。最後に、基礎生活費とフロー収入+運用益の差が、当月ベースでの資産による調整部分となり、緑色で表しています。
(四捨五入の関係で、基礎生活費=フロー収入+運用益+資産取り崩しとはならない場合もあります)

今月の実績として、基礎生活費(100%)に対し、
- 税引き後のフロー収入 ⇒ 47%分をカバー
- 低リスク資産の運用益* ⇒ 99%分の増加
- 結果 ⇒ フロー収入+低リスク資産の運用益で基礎生活費を全額カバー。更に基礎生活費の46%分の資産増加
*注記:低リスク資産に対する毎月の積み立て投資金は含まない
次に、もう少しxFIRE後の生活実態によせたデータで実績を確認したいと思います。
具体的には、各期間ごと(2024年、2025年、直近1年平均値)の基礎生活費を100%として、税引き後フロー収入と低リスク資産の収益でどれだけカバーできているか確認します。前述の通り、この2つの収益でカバーできない分は資産の取り崩しを行う必要があります。

2024年のケースを見ると、2024年1年間の基礎生活費に対して、
- 税引き後フロー収入 ⇒ 32%をカバー
- 低リスクの資産収益 ⇒ 72%をカバー
- 結果 ⇒ フロー収入+低リスク資産の運用益で基礎生活費を全額カバー。更に4%分の資産増加
一方、2025年のケースを見ると以下となります。
- 税引き後フロー収入 ⇒ 49%をカバー
- 低リスクの資産収益 ⇒ 21%の資産減少
- 結果 ⇒ フロー収入+低リスク資産の運用益で基礎生活費をカバーできず。72%分の資産取り崩し*
また、直近1年平均(24年7月~25年6月)を見ると以下となります。
- 税引き後フロー収入 ⇒ 41%をカバー
- 低リスクの資産収益 ⇒ 8%をカバー
- 結果 ⇒ フロー収入+低リスク資産の運用益で基礎生活費をカバーできず。51%分の資産取り崩し
*注記:実際には低リスク資産の資産減を安全資産を取り崩してカバー(リバランス)することは想定していないので、資産の取り崩しは税引き後フロー収入で補えなかった分のみとなります。
この緑色の部分が継続的にマイナスになれば、税引き後フロー収入と資産からの収益で基礎生活費を補えることになります。
『フロー収入 + 低リスク資産収益 > 基礎生活費』 の構図を作るにはまだまだ時間が掛かると思いますが、うまくバケツ戦略と組み合わせて、なんとか早期にFI(Financial Indipendent)を達成したいと思います。
まとめ
最後に、今月の総括をして終わりたいと思います。
- 基礎生活費(対想定生活費比)
- 今月:110%
- 直近1年間平均値:103%
- 収支の検証(対基礎生活費比)
- 税引き後フロー収入:47%
- 低リスク資産の運用益:99%
- 結果として46%分の資産積み増し
- 直近1年平均の基礎生活費の充当先
- 税引き後フロー収入:41%をカバー
- 低リスクの資産収益:8%をカバー
- 結果として51%分の資産取り崩し
投資は自己責任でお願いします。