みなさんこんにちは。atabowsです。現在atabowsは、FXでスワップ系(高リスク、低リスク)及びリピート系の投資を行っています。
2009年よりFXを始めてはや十数年、ようやく2022年から今の投資スタイルに落ち着きました。それぞれの投資方針やKPIについては別ブログにまとめていきます。
atabowsの投資は、老後の生活資金における年金不足分を補うため、NISAを最大限活用しつつ、オルカンをはじめとしたインデックスによる投資がメインとなります。あとはフロー収入狙いとして、FXでの資産運用を行っていますが、今回はFXよりもリスクを抑えた運用として、投資信託・ETFを使った投資手法を検討してみたいと思います。
今回は、投資信託・ETFを使った初心者向けのフロー収入狙いの運用方法について報告します。
本稿の目的は下記となります。
- 値上がり益(キャピタルゲイン)ではなく、定期的なフロー収入(インカムゲイン)を狙いたい
- イメージとして、100万円の投資に対して、年間3万円位の収入が目安(年利3%程度)
- この手法はリスクがあり、最悪投資金額のほぼ半額を1年で失うリスクがあることを受容できる(それぐらいの余裕資金を投資資金と出来る方向け)
- 運用資金100万円で投資をするならば、という運用方針を立てたい
- FXを使って、月利1~2%程度の高リスク投資を目指すならば、こちらのリンクを参照してください
- こちらはFXの応用編として、CFDを使った取引手法です。FX同様、月利1~2%程度の高リスク投資を目指すならば、こちらのリンクを参照してください。
尚、普段のブログはatabows自身のFX取引についての報告となりますので、ある意味皆様におかれましては、こんな取引手法で運用していると(良いときも悪いときも含めて)こんな結果になるんだ、という程度の位置づけとなりますが、今回はある種atabowsの経験を元に、家族(子供達)や友人に対して、投資をお奨めするのが目的ですので、責任が重い内容となってしまいます。
そこで、いつもは最後に記載している『投資は自己責任でお願いします』は、最初に声を大にして申し上げておきます。
それでは、本稿の目次は下記となります。
はじめに
はじめに、本論に入る前に本投資手法を実施する前に考えておいていただきたい内容をこちらのリンク”フロー収入獲得への道 ~基本編~“にて整理していますので、ご一読の上先へ進んでください。
基本編でも記載していますが、前提条件を再度整理しておきます。
前提条件
今回おススメする投資手法の前提条件としては、下記を想定しています。
- 老後の生活資金としての安全資産とリスク資産は別途用意できている(もしくは目途が立っている)
- 投資方法としては、月々の積み立てではなく、ある程度まとまった資金を一括で投入できる投資環境にある
- 投資資金の投入先としては、NISAの成長投資枠の活用、もしくはその枠がオルカン等の良質なインデックス投資で埋まっている(今後埋める)場合は、特定口座を活用する
おススメの投資信託・ETF・東証ETF
今回は、まとまった資金を回せるという前提ですので、運用開始時に複数の銘柄、具体的には5銘柄以上の同時購入をおススメします。
ベンチマーク銘柄
まずは、高配当狙いの銘柄を紹介する前に、ベンチマークとなる投資信託・ETF・東証ETFを紹介します。運用開始時にこのなかから1~2銘柄を購入して、配当利回りやトータルリターン、値動き等を比較するのが面白いと思っています。
下記は米国株式もしくは全世界株式を対象とした銘柄で、配当利回りは高いとは言えないものの、値上がり益と配当益のトータルでの利回りは、高配当狙いの銘柄より優れているものが多いです。
コード | 銘柄名 | 調査日 | 価格 (最低購入価格@150¥/$) | 経費率 | 配当利回り | 暴落率* | 決算 |
1655 | iシェアーズS&P500米国株ETF | 24/2/26 | 549.5円 (5,495円) | 0.06% | 1.24% | 32% | 年2回 (2,8月) |
VOO | バンガードS&P500ETF | 24/2/25 | 466.78$ (70,017円) | 0.03% | 1.54% | 36% | 年4回(3,6,9,12月) |
VTI | バンガードトータルストックマーケットETF | 24/2/25 | 252.00$ (37,800円) | 0.03% | 1.59% | 37% | 年4回(3,6,9,12月) |
VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 24/2/25 | 107.52$ (16,128円) | 0.07% | 2.97% | 35% | 年4回(3,6,9,12月) |
2559 | MAXIS全世界株式(オール・カントリー) | 24/2/26 | 18,785円 (18,785円) | 0.08% | 1.34% | 32% | 年2回 (6,12月) |
代表的な銘柄であるVT(茶色)とVTI(青色)を10年チャートで比較すると下図のようになります。チャートの形状は似ていますが、10年前からの比較ではVTの方がパフォーマンスが良いことが分かります。ここからこの10年は米国が世界経済を牽引していたことが分かります。一方、コロナショック時(2019年12月~202年3月)にかけて、VTは約35%、VTIは約37%も下落していました。こういった状況が起こり得ることを理解し、その場合でも手仕舞いせずに保有し続けるためのアセットアロケーションとすること、またむしろ買い増しする為の余裕資金が欲しいところです。
高配当期待銘柄 (その1)
次は、本題である高配当が見込める銘柄です。ここに挙げた銘柄は世界的に有名な銘柄で、どれも高配当銘柄、あるいは増配銘柄(現状の利回りは高くないが数十年連続で増配をしている企業を集めた銘柄)となっています。
コード | 銘柄名 | 調査日 | 価格 (最低購入価格@150¥/$) | 経費率 | 配当利回り | 暴落率* | 決算 |
VIG | バンガード米国増配株式ETF | 24/2/25 | 178.77$ (26,816円) | 0.06% | 2.05% | 33% | 年4回(3,6,9,12月) |
VYM | バンガード米国高配当ETF | 24/2/25 | 115.41$ (17,312円) | 0.06% | 3.81% | 37% | 年4回(3,6,9,12月) |
SPYD | SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF | 24/2/25 | 38.81$ (5,822円) | 0.07% | 5.50% | 48% | 年4回(3,6,9,12月) |
HDV | iシェアーズコア高配当株ETF | 24/3/9 | 107.08$ (16,062円) | 0.08% | 3.65% | 38% | 年4回(3,6,9,12月) |
2013 | iシェアーズ米国高配当株ETF | 24/2/26 | 211.79円 (21,179円) | 0.181% | 3~5%* | N/A | 年4回(2,5,8,11月) |
**注記:2013の上場日は24年1月18日でまだ分配実績がないため、18年~23年のバックテストの結果とする
高配当株(連続増配株)のETF銘柄を比較すると下図のようになります。ベンチマークとしてVT(緑色)をおいています。SPYDが上場されたのが2015年10月ということでチャートの期間もそこからの比較となります。このチャートは分配金も考慮したトータルリターンとしての図となります。
上段の折れ線グラフと右上の棒グラフが配当金も含めたトータルリターンとなります。下段の折れ線グラフと右下の棒グラフが最大ドローダウン(暴落率)を表しています。右真ん中の棒グラフは変動の大きさ(ボラティリティ)を表しています。
比較した期間によって結果は変わってきますが、2015年10月~2023年2月の期間で比べた場合、トータルリターンとしてはVIGが最も高く、且つ最大ドローダウンも最も小さかったことが分かります。
高配当期待銘柄 (その2)
次は、不動産関係(REIT)です。REITは、価格上昇の期待は薄いですが、配当利回りは高い傾向にあります。
コード | 銘柄名 | 調査日 | 価格 (最低購入価格@150¥/$) | 経費率 | 配当利回り | 暴落率* | 決算 |
2515 | NF・外国REITヘッジ無ETF | 24/2/26 | 1,321円 (13,210円) | 0.187% | 3.06% | 44% | 年4回(3,6,9,12月) |
RWR | SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF | 24/3/2 | 93.94$ (14,091円) | 0.25% | 5.36% | 46% | 年4回 (3,6,9,12月) |
コチラはRWRのチャートとなります。比較銘柄としてVT(青色)とVIG(緑色)を入れてあります。こちらも高配当株のチャートと同様2015年10月を起点としています。
この期間においては、トータルリターン、最大ドローダウン共にVIG、VTに大きく見劣りしていることが分かりました。一方、分配利回りは5%前後と高いことから、基準価格は殆ど上がっていないものと思い調べたところ、2015年10月終値は91.2$、2024年2月終値は93.0$と、2%しか上昇していませんでした。典型的な配当狙いの銘柄となります。
銘柄の概要
参考までに、楽天証券の買付手数料無料の米国ETFは下記となります。
投資資金100万円で運用するならば
それでは、投資資金100万円でポートフォリオの一例を示したいと思います。投資資金が10万円しか用意できないという方は購入数量を1/10にしていただければミニ版が作成できます。一応、RWRも組み入れてみましたが、これは無理して組み込まなくても良いかもしれません。
暴落後の金額は、取得時の金額にコロナショック時と同等の暴落が起こった場合の金額を示しています。
コード | 価格 | 数量 | 金額 | 想定配当 利回り | 配当金額* | 配当比率 | 暴落後金額 |
VT | 16,128円 | 10 | 161,280円 | 2.97% | 4,790円 | 13% | 104,058円 |
VIG | 26,816円 | 10 | 268,169円 | 2.05% | 5,497円 | 15% | 179,668円 |
VYM | 17,312円 | 10 | 173,120円 | 3.81% | 6,596円 | 18% | 109,628円 |
SPYD | 5,822円 | 20 | 116,440円 | 5.50% | 6,404円 | 17% | 60,550円 |
HDV | 16,062円 | 10 | 160,620円 | 3.65% | 5,863円 | 16% | 99,546円 |
RWR | 14,091円 | 10 | 140,910円 | 5.36% | 7,553円 | 21% | 75,562円 |
合計 | 1,020,530円 | 3.60% | 36,703円 | 100% | 629,011円 (62%) |
*注記:コロナショック時の暴落率
高配当株(ETF)を分散購入する場合、よく購入金額比率を同じくらいにする方がいますが、目的が配当金ということであれば、atabowsは配当金額比率を同じくらいにする方が、分散効果が高いと考えています。
若干100万円を超えてしまいましたが、購入時の相場(価格)次第ですので、価格がこれより上昇していたら購入口数を10⇒9口にするなどの調整をしてください。
投資は自己責任でお願いします。