【FX投資 損出し実施状況】2025年の実績 その2

FX

こんにちは、atabowsです。

現在、atabowsは高リスク資産投資のカテゴリーにて、FXのスワップ運用とFX・CFDのリピート運用を行っています。

2006年にFXを始めてから十数年が経ち、試行錯誤の末2022年から現在のスタイルに落ち着きました。各運用スタイルの投資方針やKPIについては、別のブログで詳しく解説していきます。

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今回は、2025年の損出しの実施状況について報告します。

FX/CFD投資の詳しい投資方針やKPIについては、以下のリンクを参照してください。

それでは、本稿の目次は以下となります。

  1. 損出しとは?
  2. 損出し実施のルール
  3. 損出し実施の記録
  4. 損出し履歴

損出しとは?

まず前提として、FXの課税ルールについて簡単にまとめておきます。詳細な解説は他サイトに譲りますが、要点は以下の通りです。

  1. 申告分離課税:税率は一律20.315%(復興特別所得税含む)
  2. 所得区分:雑所得
  3. 給与所得者:雑所得が20万円を超えると確定申告が必要
  4. 給与所得なし:雑所得が38万円を超えると確定申告が必要
  5. ※利益が少額でも、住民税の申告は原則必要です
  6. 損益通算:先物取引(日経225先物、商品先物、オプション等)との通算が可能
  7. 繰越控除:損失は最大3年間繰り越し可能

今回私が実施する「損出し」とは、これらに関連し、「含み損を抱えたポジションを一度決済して損失を確定させ、課税対象となる所得(利益)を減らす」という節税テクニックです。

損出しによる口座状況の変化

  1. 預託金証拠金額(口座資産)、および預託証拠金額+未実現スワップ(総資産):減少(決済に伴いマイナス分が確定するため)
  2. 評価損益:増加(含み損が消えるため)
  3. 有効証拠金額(口座清算価値):変わらない(手数料、買い直しのタイミングによる時価変更分は影響あり)

またこれに伴い、当年の税金の支払い額が減少します。

最終的に投資をやめて全額出金する際の手元資金(口座清算価値)が変わらなければ、この手法による節税効果は有効と判断できます。現在はまだ資産拡大フェーズのため、こまめな節税で資金効率を高めることを優先します。

損出し実施のルール

atabowsは損出しを行うにあたり、以下のマイルールを定めています。

  • 実施判断:年間の確定利益(未実現スワップ除く)が20万円以上になる見込みの場合に検討する(必須ではない)
  • 実施時期:いつでも可とするが、集計のしやすさから「月初」を推奨

なぜ「20万円以上」で確定申告を目指すのか?

あえて利益を出して確定申告を行う理由は、以下の3点です。

  1. 住民税申告の手間削減:20万円以下で確定申告不要となっても住民税の申告は別途必要です。確定申告をしてしまえば住民税も自動的に通知されるため、二度手間になりません。
  2. 将来への備え:将来のxFIRE(サイドFIRE等)実現後は自力での申告が必須となるため、今のうちから慣れておきたい意図があります。
  3. ふるさと納税の効率化:ワンストップ特例制度の申請書を都度送付する手間(および自治体数制限)を省き、確定申告で一括寄附金控除を受けるためです。

会社員としての年末調整データとFXの損益データを組み合わせることで、確定申告は思っていたよりも簡単に完了できます。この快適さを知ってからは、ふるさと納税もより自由に楽しめるようになりました。

損出し実施の記録

今回実施した損出しの内容は以下の通りです。

実施日取引会社取引銘柄建玉数損出し金額
25年12月GMO外貨
(外貨ex CFD)
日本2253.8枚33,354円
合計3.8枚33,354円

損出し実施前

まずは、11月末時点(決済前)の状態です。

今回は、保有している建玉3.6枚のうち、株価が安値圏にあるうちに購入した長期保有分の0.7枚と裁量取引中の0.1枚を除く2.8枚の建玉を損出しの対象とします。

(全保有建玉の状態)

  • 時価評価総額(a):3,282,378円
  • 全建玉数(b):3.6枚
  • 平均レート(c):47,728.1円
  • 評価損益(d):94,320円
  • 未使用率(e):42.9%
  • 想定安値(f):34,000円
  • 必要金額(g):1,821,104円

(損出し対象建玉の状態)

  • 損出し対象枚数(h):2.8枚
  • 損出し対象の平均レート(i):51,650円
  • 損出し金額(j):▲33,354円

損出し実施後

損出し決済直後の状態です(カッコ内は実施前との差)。

  • 時価評価総額(a’):3,285,029円(+2,651円)
  • 全建玉数(b’):0.8枚(▲2.6枚)
  • 平均レート(c’):34,337.6円(▲13,390.5円)
  • 評価損益(d’):130,325円(k:+36,005円)

買い直し後

決済した建玉および追加分、計3.4枚を買い直しました(カッコ内は実施前との差)。

  • 時価評価総額(a”):3,284,342円(+1,964円)
  • 全建玉数(b”):4.2枚(+0.6枚)
  • 平均レート(c”):47,305.3円(▲422.8円)
  • 評価損益(d”):129,638円(+35,318円)
  • 未使用率(e”):42.0%(▲0.9%)
  • 想定安値(f”):34,000円(±0円)
  • 必要金額(g”):1,849,303円(+28,199円)

損出しによる成果

今回のオペレーションにより、以下の成果を得ることができました。

1. 税務上のメリット

33,354円の損失を確定し、当該年の課税所得を圧縮する効果を得ました。

2. 評価損益の改善

評価損益は、94,320円から129,638円と35,318円増加しました。これは、低平均単価の建玉を残したこと、および買い直した建玉が損出し対象の平均単価よりも安く購入できたことによるものです。

また確定損失額より評価損益の増加額が多いのは、損出し決済実施時における有利な方向への市場価格の「窓開け」の影響が反映された結果であり、実質的な資産価値の向上に寄与しました。

3. 建玉の増加と平均レートの改善

建玉総数を3.6枚から4.2枚へと0.6枚増加させたにもかかわらず、全体の平均レートを47,728.1円から47,305.3円へと422.8円の引き下げに成功しました。

損出し履歴

これまでの損出し実施履歴です。

実施日取引会社取引通貨Lot数損出し金額
23年6月ヒロセ通商TRY/JPY0.9万212,412円
23年12月ヒロセ通商TRY/JPY2.3万451,106円
2023年計663,518円
24年6月ヒロセ通商TRY/JPY2.2万235,600円
24年8月松井証券米ドル/スイス他1.6万82,109円
24年8月ヒロセ通商TRY/JPY2.0万144,961円
24年11月松井証券クロス円3.6万121,223円
24年12月ヒロセ通商TRY/JPY2.5万104,612円
2024年計688,505円
25年5月ヒロセ通商TRY/JPY62.9万8,954円
25年12月外貨ex(CFD)日本2252.8枚33,354円
2025年計42,308円
累計1,394,331円

最後に

これまで損出しの常連だったスワップ系(新興国)取引のTRY/JPYについて、現在は全ての建玉において「ポジション損益」と「未実現スワップ」の合計がプラスとなっているため、今回は損出しの対象外となりました。

本音を言えば、TRY/JPYについても今年のうちに建玉を値洗い(全決済してリセット)してスッキリさせたかったのですが、今は「未実現スワップ」という利益のクッションを温存し、不測の事態に対する防御力を高めておきます。 引き続き、リスク管理を最優先に運用を続けていきます。

投資は自己責任でお願いします。

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